少しずつですが、波が起き始めた気がします。
東京でのイベントも終わり、岡山に帰ってきてにイベントを行っていたのですが、
クラウドファンディングのサイトを見ていただいた新聞社の方が取材に来てくださいました。
さらに、お客様からの反応も少し変わりました。
今までは、
「へー、ネクタイ作ってるところがあるなんて知らんかったわー」
という反応が大半でしたが、
「Facebookを見て来ました」
「どうしても一本欲しくて」
「また新しいの買いに来たよ」
「興味が湧いてきた。工場を見学させて」
と、今までになかった声を頂けるようになりました。
と同時に、販売に携わってくれている店頭のスタッフの方からも、
「どうお客様に説明したら良いですか?」
「お客様から〇〇って声がありましたよ」
など、質問があったり、情報をくれたりという動きも出てきました。
約3年まえに、不安もありながら立ち上げたSHAKUNONE。
今まで聞くことのできなかったエンドユーザーの声を聞くことが出来るようになって変わってきた仕事への取組み方や感覚。
皆様から頂く一つ一つの声が力になります。
クラウドファンディング残り25日。
達成率65%
ここからさらに頑張ります!!
サイトはこちら
↓↓↓
おはようございます。
いよいよ本日10/4~
SHAKUNONEクラウドファンディングが始まりました。
期間10/4~11/10(23:59まで)
目標金額¥1000000
オールオアナッシング方式での挑戦となっています。
目標に1円でも満たない場合は、プロジェクト未達成となり、実行できません。
詳しくは是非リンクを参照ください。
皆様のご支援、応援、プロジェクトのシェアなど何卒よろしくお願い致します。
でも、我々は特別なことはしていません。
当たり前に、手を抜かずに、一本一本仕立てています。
人それぞれに当たり前は違うでしょう。
我々の当たり前を具現化すると、自然にSHAKUNONEになります。
ネクタイを使用する上で重視されるコトはいったい何なのか?
ネクタイを選ぶ時に何を重要視するのか?
・色
・柄
・サイズ
・価格
・ブランド
・ビビッっと感じるか(かなり曖昧な表現ですが)
など、人によって順位は違えど、ザクッと上げても、こんなところではないでしょうか。
そこで思うのですが、
《ネクタイに機能性は求められているのか?》
ということです。
例えば・・
・収納
・芳香
・蛍光
・防寒などなど・・・
変わった商品として、目は引くかもしれませんが、お客様がそれを求められているとは限りません。
最近よく聞かれるのは、
・他の商品との違いは?
・何が特別なんですか?
・特徴は何ですか?
と、いうことです。
我々は特別なことはしていません。
ただ、お客様から聞こえてくる、ネクタイに対する声を反映させて具現化することと、
より結びやすく、美しく、お客様に品を与えられるようなネクタイを、日々当たり前に作っています。
革新的で実用的でお客様に認めてもらえるものなら素晴らしいと思いますが、
奇抜でトリッキーで要求されてないモノをあたかも素晴らしい新しいモノとして発信するのは的外れなのかなと考えています。
変化しないことを良しとしているわけではなく、
何を残して
何を捨てて
何を変えるのか
ということが重要なのだと考えています。
お客様が何気に発したネクタイに対する悩みや不満をひとつづつ改善していくことが出来れば、良いのではないかと思います。
販売会などで、お客様の声を直接きけるようになり、改めて考えました。
人の好みはそれぞれとはいえ、やはり色味や柄なんかは落ち着いたモノが好まれるようです。
とはいえ、無難なものを選ばれている中でも、皆さん少し変わったモノを求められています。
派手なものを探してます!!!
とおっしゃる方は、非常に珍しいですね。
さらには、「ネクタイ」とインターネットで調べてみると、
・ネクタイ結び方、締め方、巻き方
・ネクタイ長さ
などの検索が非常に多いです。
そんな、声、ニーズに合ったものを、形に出来るのは我々だけなのではないかと思います。
作る人(製造者)
売る人(販売者)
使う人(お客様)
一つのモノがその役割を果たす為には大きく分けて、この三者が必ず必要になります。
当たり前の構図ですが、私的感覚で書き換えてみます。
作る人→語る人
売る人→伝える人
使う人→共感する人
大ざっぱに見えるかもしれませんが、上記の構図はそれぞれの大きな役割を表しています。
一概にそれだけではないいうことだけはご理解ください。
作り手はより良いモノ、求められるモノを作り、語ります。
それを売り手が受け取り、伝え、発信します。
想いを受け取り、共感し、購入する使用者がいます。
これは必ずしも一方通行でなく、ループします。
しかし、現状は違う側面も出てきています。
売りやすい価格(上代)
↓
利益有効に出る卸値
↓
材料費、利益
↓
加工費(余った価格)
このようなことが当たり前にあります。
これだと、モノがただのモノになってしまい、悪いループにはまってしまいます。
モノの価値の感じ方は十人十色。
・とにかく安いモノが良い
・そこそこのモノが良い
・ブランドの名前が欲しい
・魅力的なモノなら価格は関係ない
どれが正しくてどれが間違っているとかはありません。
しかし、あらかじめ決まった価格の中で、誰かが損をし、力なくモノを作り続けることが、今後良い結果を生み出すとは到底思えません。
そこで考えたいのは、タイトルの
「自分のコト、自社のコト、モノのコトを語れますか」
ということです。
先程書いた、語る/伝える/共感する/ の関係性の中で、
その三者をつなぐ一つのモノに対して語れますか?
誰か一人でもそれを出来なければ、それは何かが足りないことのシグナルなのではないでしょうか。
一つのモノに対して想いを共有できるだけのコトがなければならないと思います。
自分のコト、自社のコト、モノのコトを伝え、語ってもらえるような発信をしていきたいと思っています。
2世紀初頭にローマ兵達が防寒の為に首に巻いたウール布がネクタイのルーツと言われています。
「フォーカル」と呼ばれたこの布は、妻や恋人達が戦地に行く兵士たちの無事を祈って贈った大切なお守りと言われています。
17世紀後半に、王に使えるべく駆けつけたクロアチア騎兵が、揃って首に巻いていたこの「フォーカル」という布。闘志を表現しながらも、エレガントなこの首飾りが宮廷に広まり、いつしか一般市民へと広がり「クラバット」と呼ばれるようになりました。
19世紀初頭にファッションの主流であった英国で稀代の洒落者と言われる詩人のオスカーワイルドによって、現在のネクタイ「フォア・イン・ハンド・タイ」が考案されました。
そのシンプルさと完成された美しさから今の形のネクタイが主流となり、100年以上経過した今でも形を変えず、紳士に許された嗜みとして受け継がれています。
洋服や靴や鞄などは意味のあるものとして捉えられているが、 ネクタイは機能性にも乏しく意味がないモノという話もチラホラ聞くが、 何百年もの時を経ても現在に残っている理由があります。
それは、数あるファッションアイテムの中で唯一、男性のエレガンスのみを追求した存在だからです。
特にビジネススタイルにおける、男性ファッションは一般的には非常にエレガンスさに欠ける。
その中で、唯一、彩りを加え、スタイルを整える重要な役割を成すのがネクタイです。
歴史の中で兵士がネクタイを巻き戦場へ向かったように、 企業で戦う男性の象徴として現代へと受け継がれています。 ネクタイの大剣(表面の幅広部分)と小剣(裏側に回る幅狭部分)。
その呼び名も受け継がれた歴史を物語っているのではないか
お知らせ。
㈱笏本縫製がお届けするネクタイファクトリーブランドSHAKUNONEに販売についてですが、
自社ショップでの購入も可能にする準備をしています。
(自社ショップと言っても工場の一角を販売スペースしたということですが)
岡山県津山市の西端の田舎ですが、お時間がある方は工場内でネクタイの製造工程を見ていただくことも可能です。
日本国内にも数が少なくなってきたネクタイ工場です。
普段結んだり、贈り物にされたりと身近にあるネクタイが、生地から製品までがどういった流れでできるかご覧になれます。結構面白いですよ。
購入や見学をご希望の方はお気軽にお問合せください。
見学だけというのも可能です。
場所:〒709-4623 岡山県津山市桑下1333-6
TEL:0868-57-3577 FAX:0868-57-8416
担当者メールアドレス;tatsuhiro.shakumoto@shakumoto.co.jp(笏本達宏)
見学&購入可能時間
平日9:00~17:00
休みは工場休業日に準ずる(基本土日祝休み)
※事前連絡いただきましたら日時は応相談
※予約制ではございませんが、事前に連絡いただくとスムーズにご覧いただけるかと思います。
毎週録画しているテレビ番組の中に、日テレの「アナザースカイ」という番組があるのですが、主に著名人の過去のストーリーを追って、海外の第二の故郷と言える場所を取り上げて密着する番組なのですが、2017/3/31放送の回が神回だと感じました。
その回は第65代横綱貴乃花の息子、花田優一氏のアナザースカイだったのですが、
若干21歳の若者の行動力と考えと想いには心打たれました。
靴職人としてイタリアのフィレンツェに修行に行ったことを話していました。
最初は、妻と「新婚旅行で行ったよねフィレンツェ。懐かしいね。」と話しながらみていまして、
心の中では「裕福な家庭に育った若者が変わったことをしているのが注目をされているだけだろう」と(今考えるとはずかしいですが)感じていました。
でも、時が過ぎていくごとに、感じ方が180度変わりました。
内容に関しては、公式サイトや、別の記事で詳しく書いてあるものもあるかと思うので抜粋しますが。
そのままエスカレーター式に大学まで行き、就職して安泰な生活を送っていけることもできたかもしれない状況の中で、靴職人になるために、あえて厳しい状況に身を投じるために単身海外へ渡ったということ。
その中で、自身で目標を立てて、技術を磨いたストイックさ。
なにより、彼が発する言葉が素晴らしい。
「アメリカ人にかぶれる日本人が腹立たしい。世界中の人が使うモノに日本人の魂を入れ込みたい」
「ある程度学んだ後は師匠の元に居るべきではない。修業は長さではなく質だと思っている」
「職人という精神が途絶えたら世界は終わるくらいに思っているので、僕らの世代が一気に盛り上がっていかないと。それが僕の使命だと思っています」
なんと。
どう育てたらこんな若者が育つのだろうかと思うところあり、
自分の仕事や想いと重なる部分があり心にズシンと響くものがありました。
(彼ほど上手に話せない自分に劣等感も感じつつ・・・)
私は彼のストーリーや考えに心打たれて、彼の作る靴が欲しくなりました。
観られた方でも、興味の湧いた方も少なくないと思いますし、実際買う方も多いのではないかと思います。
きっと、放送翌日から花田優一氏の店の電話は鳴りっぱなしでしょうね。
まさに、一つの「モノ」に「コト(ストーリー)」を加えた、素晴らしいマーケティングです。
宣伝のように、時に鬱陶しくなるものではなく、引き込まれるような「モノガタリ」。
カッコ良いと素直に思いましたし、見習うところも沢山あるなと感じた放送でした。
私もネクタイを作ると心に決めて、目の前の課題や、新たな挑戦をしていく上で良い刺激になりました。
皆様も機会があれば、是非調べてみてください。
追記
このブログは結構感想文に近いような内容だが、予想以上に多くの方に読んでいただいているようで嬉しいです。
若き職人が育たない環境の中で、自らの意思で厳しい世界に飛び込んで挑戦する姿勢は感動です。
私自身も、海外での修行経験はないですが、日本国内で少なくなった職人の一人です。
もっと声をあげながら活躍をしなければならないと思っています。
私たちの送り出すブランドは大切な人への大切なプレゼントに、そして、男性が自分絵のギフトとして選んでいただけるようなネクタイをお仕立てしています。
是非一度、商品もご覧になってみてください。
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