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2017年11月17日
 

11/10にクラウドファンディングも達成し、リターン品の準備と日々の業務に明け暮れております。

しつこいかもしれませんが、クラウドファンディングで集まった172万円という金額は、大手アパレル企業からすると、微々たる額なのかもしれませんが、

我々からすると非常に嬉しく、数字だけにとらわれず、応援しれくれる方々が多くいらっしゃるという現実や、
目標値を100万円と設定し172%オーバーを達成できたということが、大きな自信になっています。

 

改めて、ご協力してくださった皆様、誠にありがとうございました!!

 

さて、我々のような街の小さな工場がブランドを作ることは正しいのか。
また成功するのか、希望はあるのか。

 

ということについて、私なりに書いてみようかと思います。

文才がないもので、まとまりのない文ですが、書き殴ります(笑)

(タイトル道理の内容じゃないやんけ!となったらすみません。)

 

そもそも、下請けだけじゃ食ってけないのか?という点です。

結論から言うと今も、これから先はさらに厳しいです。

毎月安定した売り上げがあり、利益確保が出来て、この先もそれが持続するのであれば良いでしょう。
(個人的にはそうだとしてもチャレンジはしたと思いますが)

 

やばいなと思っているのは、

今までは、年間通じて一定量の仕事があり、工場が止まることはありませんでした。
しかし、近年になり、ある期間に関しては発注が以上に薄い時期が生まれています。

仕事の確保自体が困難になっています。一般的に言われる閑散期ですね。

生産の現場が少なくなっているとはいえ、物量も少なくなっているので、

対策はしていても、やはり少ない時期を満タンに埋めることは非常に難しいです。

 

 

ここで、問題になるのが加工費の問題ですね。

下請け加工というのは、一つ作って〇〇円と加工単価が決まっています。
つまり、単純に仕事の量が少ないと売り上げも少ないということです。

さらに厳しいのが、その単価設定は、年間通じてMax仕事を回すだけの物量があっての単価設定なのです。
(製造コストも日に日に上がっていきますので、それも変えていかなければならないのですが)

 

Max仕事があればやっていくことができるが、Max仕事はない。

 

よし、製造コストは上がってるんだから、相手先に価格の交渉だ!

と、交渉が希望最低限のところに乗っかることはありません。

「加工単価はこんなもん」と先入観を含め、相手側にも譲れない部分もあるのでしょう。

 

以前は、「年間として仕事の確保はするから、他社の商品は作るな」と言われていた時期もあるみたいですが、
(それをうのみにしていた旧体質にも大いに問題があります)その確保が出来なくなったら、それはそれでしょうがないと言われるのですから。

 

はたまた、事業転換だ!!熱い業界に殴り込みだ!!といっても、品目が変われば設備もノウハウも変わります。
そんな簡単にコロコロ変えられるほど簡単ではありません。

これは、ネクタイを始めた時に経験しました。

 

それで、「10年以内に日本国内の製造工場はなくなるだろう」と予想をしてる方々がおられますが、

後継ぎが居なくて、事業承継が出来ないからという点が問題なのではなくて、

継がせるだけの希望がないからさせられないというふうに考えた方がリアルなんじゃないかなと思うんです。
少々カッコ悪い仕事でも、汚い仕事でも、儲かるなら持続するでしょう。

逆に少々給料が悪くても誇れるカッコイイ仕事なら続くでしょう。
これは私自身が美容師をやりたいと思ったきっかけにも当てはまります。

 

今後、工場が利益を出していこうと思ったときに、考えられる一つの方法としてBtoCのビジネス形態。
自社ブランドの開発と販売ということは比較的すぐに思いつくものです。

 

なぜかというと、市場販売価格で自社の商品が売れれば利益率は格段に上がるからです。
それには今までになかった仕入れ、在庫が、諸経費がかかるので当然リスクはあります。

 

が、最初はそんなこと考えずに自社で販売すれば利益率は高いぞーー!!

 

と安易に考えるのが、今まで下請け仕事しかしてこなかった、してこられなかった工場の現実です。

利益を出す、稼ぐ、というワードは「金儲け」のイメージがあって、あえて書くと悪いイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、「それ」がないと、会社を継続することは出来ません。当たり前のことです。

そしてその自社ブランドを立ち上げて、最初に工場が言うのが、
「高品質ですよ」
「産地の名産品ですよ」ということ。

高品質なのはいいことです。
産地商売も過去の歴史なんかがあるのだから、武器にできればそれは良いことだと思います。

「粗悪品です」

「どこのモノやらわかりません」

と言われて買う方はまずいないでしょうからね。

 

結構、高品質、産地オンリー推しをしている商品って結構目にしますし、

もはや、MADE IN JAPANは高品質だ、と当たり前になっている気がしますので、それオンリー推しで成功するほど簡単ではないかと思います。

モノの消費からコトの消費と言われるように、商品の背景にある物語、ストーリー、開発秘話的なものや、

見え方、見せ方など、商品に関わる見えない部分や、売り方まで深く掘り下げる必要があると感じています。

と、いざ、ブランドを作ったぜ!!となって、さあ販売だ!!というところまで来たとしましょう。

がしかし、売り先はどこにあるんだ?ターゲットは?宣伝は?はてはて?

 

となるのがお決まりパターンです。

昔と違い、世の中にはモノがあふれている状態。
しかも、比較的安価な商品ですら、高価格帯商品との見分けがつきにくくなってきている市場。

店舗も持てないし、取り扱ってくれる販売店のあてもない。

よし、ネットだ!!

となっても、乱立するネットショップの中から、自分たちのショップを見つけてもらって、さらに購入までして頂こうと思えば、名もなきブランドでどこの馬の骨ともわからないブランドとなるとそれは「不可能」に近いことなんじゃないでしょうか。

 

立ち上げることは比較的簡単です。

何も考えなければ、作ったモノにオリジナルで名前つければいいのですから。

だけど、そんなわけにはいかんですから、成功させるのは難しいんですよね。

 

※成功事例として書いているのではなく、自分自身に対する課題としても書いていますのでご理解ください。

 

とはいえ、悲壮感を漂わせても仕方は無いのです。

悲観的、否定的になってみてもご飯は食べていけませんから。

 

下請けしてなかった工場から

ブランドを立ち上げて形にするまでの課題として、私が課題だと思うこと。

・販路
・デザイン
・宣伝
・発信
・マーケティング
・独自性
・ファン作り
と書けば書くほどにたくさん出てくるのですが、どれを取ってみても難しいんです。

世にあるブランドや、メーカーが当たり前にやっているようなことも、難しいんですよ。

 

本当にいろいろな壁がありますし、多くの有識者の方々や同業の方のブログやSNSでの投稿などを読むと、
気付かされたり、自信を失ったりすることもあります。

ただ、私が思うのは、結局このままではダメなんです。
いつか予想屋風に「10年後には国内製造工場は無くなる」なんて言ってる方々の言葉が現実になってしまいます。

そんこと、当事者としては絶対いやです。

お前のやってることは間違ってるとか、ちょこざいなことやってるとか、笑われたり、馬鹿にされたりすることもあるかもしれないですが、自分が出来ることを全力でやるしかないんです。

問題点やリスクだけを考えて何もしないより、やってる方が可能性はあると思うので。
だから、アドバイスやご指摘等、どんどんください!!
ご興味のあるかたはメッセージでもなんでもください!!

 

未熟者ですし、出来ることは大手や、諸先輩方に比べると少ないですし、
そもそもが不器用です。

SHAKUNONE‘というネクタイブランドを立ち上げ、とにかくお客様の声を直接聞くのが、一番寄り添った商品を作るのに近道だと信じて地道にやっています。

 

SHAKUNONE`コンセプトは
ユーザーの声を聞き、寄り添ったネクタイを作る。
圧倒的個性ではなく、少しこだわったスタンダード。

立ち上げから3年経った成果をと思い、先月からクラウドファンディングで呼びかけをしました。
すでに終わっていますが、よければプロジェクト内容見てみてください。

日本一若いネクタイ職人の挑戦

→https://faavo.jp/okayama/project/2225

 

地道な活動が少しずつ人の目に触れ始め、今年に入りローカルですがテレビの取材や、新聞の取材などもいただくようになりました。

販売店も少しずつですが増えてきています。

が、成功と言えるほどの成果はまだ出せていません。

今までの活動も当然続けていきながら、少しでも活路を見出していくことが出来ればと思っています。

 

ネクタイで世の中を変えられるとは思っていませんが、ネクタイを通して行う自分の仕事が誰かの目に留まって、その誰かの意識を少しでも変えるキッカケくらいにはなると思っています。

 

私たちのような危機感を感じている人は少なくないはずなんです。

 

気付いていないのはそもそもありえませんが、
気付いているのに気づいてないふりしたり、
見えているのに見えてないふりをするのはやめませんか?

今の当たり前は、明日の当たり前じゃないかもしれませんよ。

と、結局何が言いたいのか伝わりにくいないようになってしまったかもしれませんが今回はこのくらいで。

 

Twitter、インスタグラムは苦手です。
Facebookはよくやってます。→https://www.facebook.com/tatsuhiro.shakumoto

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【100%突破!!ストレッチゴールに挑戦します!!】

 

 

まず、10/4

に開始した

 

「日本一若いネクタイ職人の挑戦」

 

クラウドファンディングを応援してくださった皆様、誠にありがとうございます。

 

おかげさまで期間の半分を通過した時点で目標を達成することが出来ました。

私の声がどこまで届くのかと不安の中で始まったクラウドファンディングでしたが、

皆様の応援が積み重なり、目標を達成させることが出来ました。

 

その声を、

ブランド名の由来にもなった笏拍子の音のように響かせる為には、

ここで満足し立ち止まるわけにはいきません。

 

 

そこで、期間内ストレッチゴール(新たな目標)を改めて設定させていただくことにしました。

詳細はクラウドファンディングサイトをご覧ください。

 

引き続きの応援、よろしくお願い致します。

 

 

 

 

おはようございます。

いよいよ本日10/4~

 

SHAKUNONEクラウドファンディングが始まりました。

 

期間10/4~11/10(23:59まで)

 

目標金額¥1000000

 

オールオアナッシング方式での挑戦となっています。

 

 

目標に1円でも満たない場合は、プロジェクト未達成となり、実行できません。

 

詳しくは是非リンクを参照ください。

皆様のご支援、応援、プロジェクトのシェアなど何卒よろしくお願い致します。

 

 

https://faavo.jp/okayama/project/2225

 

お知らせ。


㈱笏本縫製がお届けするネクタイファクトリーブランドSHAKUNONEに販売についてですが、
自社ショップでの購入も可能にする準備をしています。
(
自社ショップと言っても工場の一角を販売スペースしたということですが)

岡山県津山市の西端の田舎ですが、お時間がある方は工場内でネクタイの製造工程を見ていただくことも可能です。

日本国内にも数が少なくなってきたネクタイ工場です。
普段結んだり、贈り物にされたりと身近にあるネクタイが、生地から製品までがどういった流れでできるかご覧になれます。結構面白いですよ。

 

購入や見学をご希望の方はお気軽にお問合せください。
見学だけというのも可能です。


場所:〒709-4623 岡山県津山市桑下1333-6
TEL
0868-57-3577 FAX0868-57-8416

担当者メールアドレス;tatsuhiro.shakumoto@shakumoto.co.jp(笏本達宏)

HPhttps://shakumoto.co.jp/

 

見学&購入可能時間

平日9001700

休みは工場休業日に準ずる(基本土日祝休み)

※事前連絡いただきましたら日時は応相談
※予約制ではございませんが、事前に連絡いただくとスムーズにご覧いただけるかと思います。

2017年4月3日
 

毎週録画しているテレビ番組の中に、日テレの「アナザースカイ」という番組があるのですが、主に著名人の過去のストーリーを追って、海外の第二の故郷と言える場所を取り上げて密着する番組なのですが、2017/3/31放送の回が神回だと感じました。

その回は第65代横綱貴乃花の息子、花田優一氏のアナザースカイだったのですが、
若干21歳の若者の行動力と考えと想いには心打たれました。

靴職人としてイタリアのフィレンツェに修行に行ったことを話していました。
最初は、妻と「新婚旅行で行ったよねフィレンツェ。懐かしいね。」と話しながらみていまして、
心の中では「裕福な家庭に育った若者が変わったことをしているのが注目をされているだけだろう」と(今考えるとはずかしいですが)感じていました。

でも、時が過ぎていくごとに、感じ方が180度変わりました。

内容に関しては、公式サイトや、別の記事で詳しく書いてあるものもあるかと思うので抜粋しますが。

そのままエスカレーター式に大学まで行き、就職して安泰な生活を送っていけることもできたかもしれない状況の中で、靴職人になるために、あえて厳しい状況に身を投じるために単身海外へ渡ったということ。
その中で、自身で目標を立てて、技術を磨いたストイックさ。
なにより、彼が発する言葉が素晴らしい。

「アメリカ人にかぶれる日本人が腹立たしい。世界中の人が使うモノに日本人の魂を入れ込みたい」

「ある程度学んだ後は師匠の元に居るべきではない。修業は長さではなく質だと思っている」

「職人という精神が途絶えたら世界は終わるくらいに思っているので、僕らの世代が一気に盛り上がっていかないと。それが僕の使命だと思っています」
なんと。

どう育てたらこんな若者が育つのだろうかと思うところあり、
自分の仕事や想いと重なる部分があり心にズシンと響くものがありました。
(彼ほど上手に話せない自分に劣等感も感じつつ・・・)

私は彼のストーリーや考えに心打たれて、彼の作る靴が欲しくなりました。

観られた方でも、興味の湧いた方も少なくないと思いますし、実際買う方も多いのではないかと思います。
きっと、放送翌日から花田優一氏の店の電話は鳴りっぱなしでしょうね。

まさに、一つの「モノ」に「コト(ストーリー)」を加えた、素晴らしいマーケティングです。
宣伝のように、時に鬱陶しくなるものではなく、引き込まれるような「モノガタリ」。

カッコ良いと素直に思いましたし、見習うところも沢山あるなと感じた放送でした。

私もネクタイを作ると心に決めて、目の前の課題や、新たな挑戦をしていく上で良い刺激になりました。

皆様も機会があれば、是非調べてみてください。

 

追記

このブログは結構感想文に近いような内容だが、予想以上に多くの方に読んでいただいているようで嬉しいです。

若き職人が育たない環境の中で、自らの意思で厳しい世界に飛び込んで挑戦する姿勢は感動です。

私自身も、海外での修行経験はないですが、日本国内で少なくなった職人の一人です。
もっと声をあげながら活躍をしなければならないと思っています。

私たちの送り出すブランドは大切な人への大切なプレゼントに、そして、男性が自分絵のギフトとして選んでいただけるようなネクタイをお仕立てしています。

是非一度、商品もご覧になってみてください。

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