年が明け、2017年もひと月が経ちます。
さて、お知らせがあります。
2017年2月8日~2月14日までの期間
東京新橋のアンテナショップ「とっとりおかやま新橋館」にて、ファクトリーブランドバレンタインフェアーを開催いたします。
東京新橋では8日9日の二日間、私も販売させていただきます。
また、2月11日12日の二日間、コンベックス岡山にて、
天満屋さん主催の特別な二日間というイベントが開催されます。
東京から帰り、そちらにも参加させていただきます。
お時間ある方は、是非お立ち寄りください。
自社ブランドSHAKUNONE【笏の音】の誕生のお話。
実家は祖母の代からの縫製工場。
幼少期はまだ現在の工場の場所ではなく、自宅の一部で縫製加工を営んでいました。
遊び場は山か工場の段ボールの中という幼少期を過ごしました。
当時から、夜な夜な仕事し、苦労している家族の姿を見ていたため、正直縫製の仕事をしようとは思っていませんでした。
学生時代は部活動で剣道に打ち込み、家業の手伝いをすることもほとんどなく成長していき、進路選択を迫られる時期を迎えました。
そこで、小さいいころからなりたいと思っていた「美容師」になるための道を選びました。
根拠はカッコ良さそうだからという、単純な憧れでした。
数年間美容師として勤め、辞める気などまったくありませんでした。
しかしある日、一時的に現社長の体調が悪くなり、繁忙期ということもあり
サロン勤務終わりに夜な夜な家業を手伝うことになりました。
そこで大きく考え方が変わりました。
大人になってみて改めてみた家業の内容。
肌で感じた情熱。
高い技術力。
衝撃でした。
正直、周囲で縫製に携わる仕事をしている同年代もいませんし、どちらかというと、
カッコ悪い仕事(失礼ですが)と思っていました。
体感してみて、カッコ悪くなんかない。
こんなすごい技術を持って、業界の縁の下の力持ちとして仕事をしてきたのかと思いました。
その体験から感じたことは、、
自分が育ってきた背景、ストーリーにはこの仕事がある。
自分には自分の人生がある と思っていたのですが、実際仕事として体感すると、今の自分と、家業を切り離して考えられなくなりました。
それを感じたことで、一気に興味が湧き、お勤め仕事の美容師を辞め、
家業の縫製加工業に飛び込みました。
とは言っても、楽な仕事は全くなく、以前勤めていた時より厳しく、
大変でつらい思いばかりでした。
モノづくりは楽しいのですが、大手販売店の商品を受注したメーカーの依頼を受けて、商品を加工する下請けの小さな町工場という現状で、
良い商品を作っていて信頼できるモノづくりをしているから安定した発注が来ている
という自負はあったものの、ふと考えたときに、一つのことを思いました。
『苦労してよい商品を作っているけど、この商品を作っているのが片田舎の我々だということを誰が知っているのだろう』
これを考えたときから、
『自分たちが考えて、作りあげた商品を、自分たちが作ったとアピールして、直接お客さんの反応がみたい』
という風に考えるようになりました。
下請け業者として、とか、職人として、とか
表に立つべきではないとか、主張しすぎとか、立場がどうとか。
そんな声もありましたが、でもここで何もしなくて、発信して行くことはできないという思いから、
自分たちがやっている事業やモノづくり、商品を改めて見つめなおし、
持っている技術力+デザイン+価値化を行い、
ファクトリーブランドSHAKUNONE【笏の音】を生み出しました。
と言っても、まだまだ生まれたてのブランド。
決して華やかとはいえない縫製の仕事ですが、
生地を製品に変貌させることができる縫製は裏方として無くてはならない存在で、
見えない部分で当たり前のことをやる仕事かと思います。
その当たり前をつきつめて得た経験と技術を存分に活かした縫製の仕事がカッコ悪いわけがない。
そんなおもいも込めて、これからもっと磨いて育てていかなければいけません。
SHAKUNONE【笏の音】というブランドの名前の意味をお話しいておこうと思います。
元々、笏本縫製の笏という字がベースになっているのですが、
笏ってどういう意味なのか、何なのかということです。
笏というのは、神社の神主さんや、聖徳太子が持っている平たい木の板のことを指します。
名前には由来があると言われますが、ご先祖様は笏作りの職人だったんですかね。
その笏を縦に二つに割ったような楽器があります。
それが雅楽で使用される笏拍子です。
乾いた響く音を出します。たとえるなら、拍子木に近いと思います。
笏拍子には、音楽の調子を整えるという大切な役割があります。
ネクタイにもスーツスタイルの調子を整える大きな役割があります。
名前と意味。
ネクタイ一本ですべての調子が整うように。
また、笏拍子の音のように、遠くまで響いてほしいと願いを込めて、
SHAKUNONE【笏の音】という名前を決定しました。
そこで、ファクトリーブランドって実際こういうものなんだというところに焦点を置いて書きたいと思います。
そもそも 「ブランド」 って何?
という話なんですけど、ブランド品といえば?と言われると、いくつかは名前も出てくるでしょう。海外のバッグの有名ブランドだったり、財布だったり、はたまた高級車だったり。
しかし実際の「名前」の背景には、信頼性、信念、ストーリー、世界観などのイメージが凝縮されています。
好きなブランドってみなさん一つはあるんではないかと思うのですが、それはそのブランドの歴史や物語、それに裏付けされて生み出されるデザイン。さらには信頼性を好きになっているということに他なりません。
要するに工場(作り手、職人)が直接発信するモノづくりを価値化、ブランド化したものです。
通常、工場は既存ブランドや、メーカー、商社が企画デザインしたものをOEM生産(委託加工)しております。
全国、世界で輝かしく光っているブランドの品も、そういった工場が生産をしています。皆さんの周りにも、田舎でも都会でも
え?〇〇の商品ってここで作ってたの??と驚く工場は一つはあると思いますよ。
そんな近くにあっも気づかれない。実際目にはつかない。
今まで決して表舞台に出てくることのなかった工場、職人、作り手が中間業者を通すこと無く、自らが商品企画をして、自身の強みである技術をいかんなく発揮してモノづくりを行い、直接発信するもの。
それが【ファクトリーブランド】です。
有名ブランドの商品を作っている工場が展開するファクトリーブランドの場合、
ブランドタグは違うものが付いていたとしても、素材や品質は一級品です。
一流の品質を比較的手に取りやすい価格帯て展開できるのもファクトリーブランドの特徴ですね。
今まで表舞台に立ってこなかったファクトリーが、直接お客様の声が聴けるようになることで、その声を商品づくりに直結させられるのもメリットです。
作り手としてお客様に感じてほしいことがあります。
今まで培った技術を生かし、モノづくりのプロとして送り出す商品たちは、すべて自信を持って送り出せるモノです。それはプロとしては当たり前のことなのです。
そのモノを作っているのも人であり、その人にもプライドやストーリーがあります。
そんな一つの商品に対して、思いやストーリーを身近に感じることができるのもファクトリーブランドの特徴かと思います。
もしそういうモノに出会う機会がありましたら、是非一つのモノの奥にあるストーリーにまで目を向けてみてください。
面白い一面も見えてくるかもしれません。
私も2015年に立ち上げたネクタイのファクトリーブランドを展開し挑戦しています。
私たちの送り出すブランドは大切な人への大切なプレゼントに、そして、男性が自分絵のギフトとして選んでいただけるようなネクタイをお仕立てしています。
是非一度、商品もご覧になってみてください。
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大寒波到来。
工場の周りも一面雪化粧です。
さて今回はネクタイの保存と修繕の方法について簡単に書きたいと思います。
ネクタイの保存と検索したら、結構たくさん記事を書いている方がいらっしゃいまして、読ませていただいても上手にまとめられていて素晴らしいなと感心致します。
収納スペースや状態によっていろいろあるかと思いますが、作り手としてのオススメ保存方法をご紹介します。
一般的に、収納保存方法は大きく分けて4パターンあります。
①吊り下げ
専用ハンガーなどに吊り下げて保存する方法。
②平置き
寝かせて置き保存する方法。
③縦置き
本棚に本を並べるイメージでネクタイを立てて並べる方法。
④丸め置き
店頭などでディスプレイ用などで置いてある丸めて保存する方法
この4パターンの内、③④はオススメしません。
③はエッジが潰れ、型崩れしやすい
④は見せるようの置き方ですし、型崩れといいますか、逆に変な型がついてしまうこともあります。
そこでお勧めするのは、①②の併用です。
①は吊り下げる為、使用後も自重をそのまま生かし、型崩れやシワを取ることができます。
しかし、長期間保存となるとハンガーと接した一点に負荷がかかり続けますし、伸びたり型崩れの心配なども出てきます。
頻度の問題もあるかと思いますが、使用後は吊り下げて保存し、長期間保存の場合は②の平置きにしましょう。
注意点を二点。
一つ目に吊り下げの場合、やはり揺れたりする際に、他のネクタイや、壁などと擦れることがあると思います。
一番ネクタイに負担をかけるのは摩擦です。なるべく摩擦の起きない環境づくりを行いましょう。
二つ目に平置きの場合、上から重みが加わらないようにしましょう。
変な型がついてしまったり、潰れたりして型崩れの原因になります。
また、思いのほかしわがついてしまったネクタイなどがあった場合、
一晩程度、お風呂の脱衣所などに吊るしておくのも良いでしょう。
湿気に長時間保存するのは良くありませんが、商品に水分で潤いを与え、シワの回復を手助けすることも効果的です。
天然繊維であるシルクは第二の肌と呼ばれており、人肌に一番近い繊維とも呼ばれています。
その分デリケートな一面もあるのです。
12月~4月までは何かとプレゼントを考えなくてはならないことが多いかと思われます。
12月のクリスマス。1月成人の日。2月バレンタイン。3月卒業シーズン。4月入学、入社など・・・
そんな中で男性へのプレゼントとしてネクタイをお考えになった方もおられるのではないでしょうか?
いざ選ぼうかと考えた時に頭に浮かぶのが、
【ネクタイをプレゼントする意味ってなんだろう?】ということです。

クールビズの期間が延び、ひと昔前と比べたらネクタイをする機会は減ったのは事実でしょう。
ラフな格好を推奨する企業も増えてきました。
この時期にネクタイを贈るのはどうなんだろう?
そもそもネクタイを贈る意味ってなんだろう?
ということに関して少し書かせていただきます。
ネクタイをプレゼントする際に、なにかその意味を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、
1.あなたに首ったけ
ネックに巻くものですから意味としてはなんとなくわかりますよね。
2.束縛
同じく首輪をするようなイメージで言われている意味なのかもしれませんが、とらえ方次第で何とでも言えそうです。
これらの意味を真にとらえるかは各個人の感性にもよるかもしれませんが、
私は違う考えを持っています。
・ネクタイの起源から考える
ネクタイの起源は、約400年前のヨーロッパにて兵士の帰りを祈願し身につけたスカーフが始まりと言われています。
大切な人を戦場に送り出す家族が、何か形になるものに願いや祈りを込めたかったのでしょう。
無事を願い祈った家族の思い。
その後、時を経て形は現在のネクタイへと変化し、男性の正装としての文化にまでなりました。
元々、何の意味があるかわからない、
ただ首にぶら下がっているもの、ではなく、
大切な人への「願いと祈り」を形にしたところから始まったものなのです。
現代でも、その想いを込め、意味を添えてプレゼントするのも良いのではないかと思います。
とは言ってもそんなに深く考える必要はありません。
ネクタイをプレゼントすること。ネクタイを結ぶこと。
どちらも基本は単純です。
【大切な人を想うこと】
これが根底にあります。
大切な人の為に仕事に行く時 大切な人のために選び贈る時
結婚式など祝福の時にも、誰かを想い悲しむ時も敬意を持って結びます。
時代や習慣もあるでしょう。
ただ、それはそれだけのこと。
シンプルに考えればいいです。
相手のことを想う。
大切な人を想う。
その真ん中にあるのがネクタイです。
自分で買うことが少ないからこそ、喜んでもらえるネクタイを選ぶことはとてもいいことだと思います。
ちなみにどんなものを選んでいいのかと悩んでおられる方もいらっしゃるかもしれません。
仕事柄や、着けていく場所などにもよるかもしれませんが、
贈られる相手の方を、第三者から見て、どのように見てほしいかを考えて選ぶのも私はオススメしています。
例えば、とにかく明るい方で、オフィシャルな場所に着けて行く際に少し落ち着いた印象で見せたい場合などは、
少し深めの落ち着いた色味のモノを選ぶとか。
私たちの送り出すブランドは大切な人への大切なプレゼントに、そして、男性が自分絵のギフトとして選んでいただけるようなネクタイをお仕立てしています。
是非一度、商品もご覧になってみてください。
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オンラインショップ オープンのご挨拶
2017年1月10日
SHAKUNONE【笏の音】のオンラインショップをリリース致しました。
イベントでお会いした方々や、メディアで知ってくださった方々から、「どこで買えるの?どこで見ることができるの?」と
多くのお問い合わせをいただいておりましたが、限られた場所と機会でしかお客様にお届けできず、特に遠方の方々のご期待に沿えない状態でした。
全国のご興味ご関心を持っていただいた方々へお届け出来るようにという思いでこの日を迎えました。
ひとつひとつ丁寧に作り込むゆえのラインナップ。
量産ではない為の在庫数でのスタートにになります。
皆様のお手元にお届けし、
また楽しんで選んでいただけますよう努めてまいりますので、今後ともご愛顧よろしくお願い致します。
オンラインショップのURLはこちら↓↓↓
常設では「取扱店」のカテゴリー内にショップURLを記載してございますのでご参照ください。
~謹賀新年~
昨年は格別 の御厚情を賜り、厚く御礼を申し上げます。
商品をお届けできますようを心がける所存でございますので
何とぞ昨年同様のご愛顧を賜わりますよう、お願い申し上げます。
皆様のご健勝と益々のご発展を心よりお祈り致します。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
2017年 元旦
株式会社笏本縫製