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5月の昼間なのにやたら寒いです。

クールビズも始まったようですが、ネクタイを外して暖房をかけている所もあるとかないとか。

それは意味がないのでは無いでしょうか?

 

その話はさておき。

 

 

2005年に提唱されたクールビズから約13年程経ちました。

 

当初はあまり定着せず、少しずつ世の中に浸透していきました。

 

その途中には、東日本大震災もあり、クールビズ期間を延ばすという措置もありましたね。

 

 

昔はネクタイは当たり前にするものでしたが、現在ではあえて結ぶモノへと変わってきました。

 

時代の中で変わりゆくもの、無くなっていくもの、たくさんあると思います。

 

 

 

皆さんの目にはどう見えているでしょうか。

 

 

ネクタイは必要ない。

ネクタイの意味は無い。

ネクタイが嫌いだ。

 

 

そんな言葉を見ることもしばしばです。

 

ネクタイ業界は、時代の変化に対応できず、衰退していくこともやむ無し、と言われることもあります。

 

その時の時代背景に合わせた変化をしていくことはどんな業種においても必要なことと思います。

 

ただ、ひとつ。

 

変わらない事は、ネクタイを結ぶことが、

[カッコ悪い]ということはない!ということです。

 

多角化、多様化、変化。

 

考えるべきことは多々あれど、

 

そんな今だからこそ魅力を最大限に引き出してお伝えすることが出来る存在でありたいと思っています。

 

職人は器用で何でもできる。ということはありません。

 

逆に不器用で、1つのことを真っ直ぐにしか出来ないからこそ、

 

その役割をキチっと果たす。

 

それが我々のミッションであると考えています。

 

 

それを支えるのはただ一つ。

 

ネクタイが好きだ、ということです。

 

いいネクタイを作りたい、という訳ではなく、そのネクタイを結んでくださる方が魅力的になれたら良い。

 

そんな想いです。

 

 

だから、ネクタイが嫌いだなんて言わないでください。

 

 

トレンドの意識と言うことは常に考えていかなければなりません。

 

お客様からも「今どんなのが流行っていますか?」という質問は非常に多くいただきます。

 

 

カジュアル衣料程ではないにしろ、たしかにビジネスウエアの中にもトレンドや流行は存在します。

 

 

そんな中でも、市場のトレンドに流されない、SHAKUNONE独自のコンセプトや世界観というものは存在します。

 

①【声をカタチに】

通常作り手は影の存在で、市場に商品を提供することはしても、エンドユーザーと直接的に接点を持つことはありません。

今まで良い声も悪い声も、私たち職人の元へは届いてきませんでした。

本質的にお客様に感動していただけるモノを仕立てていく為には、それではいけないと思い、店舗にお願いをし販売の最前線に立つことを始めました。

そのことにより、お客様の生の声を聞き、良い点も悪い点も吸収することで、直接的に商品への反映をさせることが可能になりました。

SHAKUNONEのネクタイは、お客様の声なのです。お客様の声にSHAKUNONEのテイストを加えたネクタイなのです。

 

 

 

②【あなたの素敵な共演者】

ネクタイは主役ではありません。主役は身に着けるあなた自身です。

その想いを持ち続けています。

 

決してスーツやシャツが主役でそれを引き立てるモノなのではなく、身に着ける男性を魅力的に引き立てる〔共演者〕。

映画やドラマでいう主役と共演者の関係を結ぶことが出来れば、あなたはもっとカッコよくなれます。

ですので、主張をしすぎません。派手な演出ではなくあなたをそっと支える共演者でありたいと思っています。

なので派手なデザインは多くありません。自然に男性が引き立つ世界観を演出しています。

 

 

 

今日、繊維ニュースさんの取材を頂きました。

 

取材中に、上記のコンセプトや世界観のお話までさせていただきましたが、

 

 

「それは、元々美容師をしていたという経験が大きく影響しているのではないですか?」

 

 

と言われました。

 

 

 

元々美容師をしていたということに関しては時々お話しすることはあっても、話のネタ程度で、あまり影響があるとは自身では思っていませんでした。

 

 

ですが、逆に記者の方に引き出していただいた部分があるのではないかと感じました。

 

 

お客様を魅力的に演出する仕事として、美容師と現職は通ずるものがある。

 

 

新たな発見をさせてもらいました。

 

昨年リリースさせていただいたSHAKUNONEオリジナルシリーズに3種類の新色が登場しました。

と言っても、生地が今日の午後仕上がって到着した感じです。

上から①赤橙、②天色、③本紫

 

 

一番上の赤橙に関してだけ言えば、なぜかカメラで色が綺麗に出ません。

カメラで認識して色の表現をしにくい彩のようです。
また改めて綺麗に撮りなおします。

3月~4月にかけての展開で一番人気のあった柄が嬉しいことにSHAKUNONEオリジナルでした。

 

昨年行ったクラウドファンディングで皆様に応援していただいた商品が一番人気になったことは、非常に嬉しく思います。

 

出している柄は、SHAKUNONEのロゴマークなのですが、皆さんなかなか気づいていただけません。

ですが、それくらいの入り方を意識して製作しましたのでそれもまた嬉しいです。

 

 

 

 

デザイン、素材感、使用感、機能性、多くの視点から見ることで商品の良し悪しは判断されるが、ネクタイにおける1商品の良し悪しの見分け方とは何だろうか。

多くのアパレル商品の中で、取り立てネクタイはスペック差が判別しにくい商品なのではないかと個人的には考えています。

思い返してみれば、ネクタイを機能性や使用感で選ぶ人は少ない。

①見た目(色や柄などの目で見てはっきりわかる点)
何よりもここが最重要ポイントです。

いかに優れたネクタイであっても、求めている色柄あイメージにそぐわない場合選択肢としては無いに等しい。

②風合い
見た目の品格。口では説明しにくいが、なんとなく良い。

基本はこの二点です。

プラス要素としては、接客や商品背景などがあげられる。

今しきりに言われているストーリー性だったり、背景だったり、非常に大切な要素であり、何にでも存在するものだとは思う。
コンセプトだったりメッセージ性だったり、そういったものも構築していきたい気持ちは十二分にあります。

ただ、いくらそこの打ち出しが感動的で涙が出るようなモノだったとしても、

「ダサいもの」は誰も買いません。

 

 

発信側のセンスや世界観を打ち出すことがブランドの構築には必要だと考えていますが、
その考えが孤独になってしまうと決してうまくいかないとも思っています。

だからこそ、ユーザーに対して常に寄り添っていたい。
声を聞き続けたい。

それが、他のブランドとSHAKUNONEが決定的に違う点です。

ブランドの持っているコンセプトや世界観と、ユーザーの声を近づけて、ネクタイ一本で感動や喜びを感じて頂きたい。

 

その為に、気づいていただけないかもしれませんが細かな商品スペックにまで気を使います。

・美しさを出すための柄合わせ
・最適な使用感を演出するための45度バイアス裁断
・内部で滑らかに動くスリップステッチ
・機械作業では実現できないハンドならではの自然で柔らかで品のある質感

常に課題を頂き、満足していただく商品を提供すること。
そこに妥協せず満足と感動を生むこと。

それが私達のミッションです。

 

 

 

※本日4/10で東京・大阪で行われていた販売会も一区切りです。

お越しいただいたお客様、お世話になったスタッフの皆様誠にありがとうございました。

 

まだ何かを成し遂げたわけではないが、2017年度を振り返る。

 

 

2017年度にあったこと。

 

 

・2月放送のテレビ取材から始まり、
年末までに岡山香川放送の民放全局の取材を頂きました。

・10/4~のクラウドファンディングでは多くの方々に応援頂いた結果、成功をおさめることができました。

・年を越して、高島屋での初めての取り組みに始まり、阪急メンズ大阪、日本橋三越本店での展開。

・新宿や新橋での取り組みをしながら、天満屋県内全店取り扱い。

何もかもが一気に動きました。

 

 

特に都市での販売では、どの店舗でももちろん私達もですが、お店側の方々も予想を圧倒的に越える反響を頂き、驚き驚かせることが出来ました。

 

 

実際つくり手として店舗に立ったことも1つの要因なのかもしれませんが、皆様が想像されているよりそれは押し出していません。

それは意図的に行いました。

 

ブランドを作って発信していく上で、私自身がいなければ認めてもらえないブランドは、まだブランドとして確立させられないと思ったからです。

最大の利点である部分をあえて全面に出さず、今までお客様の声を聞いて生み出した商品を全面に出しながら取り組みました。

 

それで結果が出たということは今後の自信に繋がると思っています。

 

 

関係各所からの問い合わせで、

「何をどう仕掛けたの?」

と問い合わせを頂きます。

特に何も仕掛けてません。意図的に。

だからこそ自信になります。

というより、何かを仕掛けるほどのノウハウが無かったから、素直に取り組んだというのが正しいかもしれませんが。
ブランドを立ち上げたことでの想いは3つあります。

①ブランドを通してお客様と関わり、喜んでいただき、吸収した声を次により良い商品を送り出すための糧としたい。

②自社が前進する糧としたい。職人たちの躍進躍動に寄与したい。

③㈱笏本縫製でお仕立てしたこと自体が価値となり、関係する企業の価値の向上に繋げたい。

ということです。

①~③のどれもまだ走り出したばかり。

今年度もそれはブレずに、1人1人のお客様、1本ずつのネクタイと向き合いながら、

お客様には感動を。
立ち上げ時の想いを実現させるべく、進んでいきます。

 

日本一のネクタイブランドへ。

そして世界へ打ち出すブランドへ。

 

まだまだこれからです。

 

 
出張ラッシュが終わり、平素の業務に戻ると思いきや、
ありがたいお話で、商談なども控えており、気が抜けません。

今年度もよろしくお願いします。
※日本橋三越本店、阪急メンズ大阪での展開は4/10までです。