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2020年3月2日
 

こんにちは。
ネクタイブランドSHAKUNONE’プロダクトマネージャーのシャクモトと申します。

 

3月は例年ですと都市部の百貨店で行う期間限定の出展にて店頭に立ち、お客様とコミュニケーションを取りながら直接ネクタイをお届けしておりました。

 

しかし、この度の新型コロナウイルスの感染拡大を受け、出張の予定を見合わせる運びとさせて頂きました。

 

3月の予定

【阪急メンズ大阪】2020年3月18日~3月31日まで(内 3月21日・22日)
【阪急メンズ東京】2020年3月25日~4月7日まで(内 3月28日・29日)

 

 

上記期間において、商品は店頭にて販売させて頂きます。

 

楽しみにして頂き、来店の予定を立ててくださり予約をしてくれていたお客様には個別にご連絡をさせて頂きます。私も楽しみにしていた分、残念な気持ちでいっぱいです。

「是非足をお運びください」と言いたいのですが、まずは感染拡大を防ぐことが第一です。
店頭にお立ち寄りの機会がございましたらご覧になってみてください。

 

オンラインショップは平常通りの発送をさせて頂きますので、併せてのご利用をお願い申し上げます。

 

最初は周りに「無理だろ」と言われ続けました。

私は田舎の小さな縫製工場の三代目として、縫製業を営んでいます、
シャクモトタツヒロと申します。InstagramTwitter

作っているのはネクタイ。

ご依頼のあった商品のお仕立ての仕事だけを行うだけのいわゆる下請け工場でした。

アパレル業界の仕組みは、細かく分業化されていて、一気通貫した仕組みがないのが一般的です。

その為、川上の産業と言われる生地や縫製などの専門の下請け工場は、その技術は優れていても、受注依存体質から脱することができないケースが多く、私達もその中に埋もれていました。

アパレル業界・ファッション業界は、一見すると華やかに見える部分もあるかもしれませんが、製造工場は若手も育っておらず斜陽産業と化していっており、工場も技術も事業の継承を行えない環境になっています。
いわゆる「オワコン」

これは、モノを市場に供給する現環境の中での役割分担として仕方ないと言われがちなことなのかもしれません。

そもそも、私も元々は家業を継ぎ気は全くなく、高校を卒業してからは美容師をしていました。

しかし、とある日に数年ぶりに家業と真剣に向き合うことがあり、そこで改めて家業の凄さと厳しさを肌で感じました。

そして、自分の生まれ育った背景には家業の存在がある。

そう意識してから、今まで目を背けてきた自分の中で何かが弾けました。

従業員も若手はいません。
実家の会社だけではなく業界全体がそうです。

しかも、受注依存体質の地方の下請け工場はそれが如実に表れている。

なんとか自分の力で良い方向に変えることができないだろうか・・・。

そんな思いから、家業を継ぐ決断をしました。

家業とはいえ、モチロン素人。
最初の頃は必死に技術を覚えることに注力しました。
どんなに口が上手くても、それだけではお客様に納得していただけないのは、美容師時代に学んでいました。

日々、仕事をしながら疑問と戦っていました。

大手メーカーやブランドの商品を仕立てていたことから、テレビや雑誌などでもしばしば自分たちが携わった商品を見ることは何度もありました。
「華やかな舞台で使われているんだ」という誇りと同時に、もどかしさも感じていたのが正直なところです。

私たちは主役じゃなくてもいい。

そう自分に言い聞かせてみても、
現状、お客様に声も聞こえてこなければ、私たちの存在に気付いてくれている人さえ居ない。これでは、何も変えられない。

そんな現実と戦っていたようにも思います。

正直しんどいことだらけ。

どんなに条件・環境でも必死に仕事をしながら、母は私たちを育ててくれたんだなと改めて感じ、そのたびに自分を奮い立たせ、常に考えることを続けてきた結果、

行動を起こして、環境を変えるためには、
自分のアイデンティティをきちんと世の中に示すことが必要だ。

そんな思いを持ち、家業に入ってから約7年後に自社オリジナルブランドであるSHAKUNONE’を立ち上げることになりました。

《ブランドを作った3つの理由》

一つ目は、「知ってもらうこと」
誰もが知っているメーカーやブランドの商品を作っていたとしても、そこに私たちが関わっているということを知っている人は誰もいません。
私たちの仕事の役割としてはそれで良いのだろうと思います。
ですが、誰も知らないところで仕事をしているよりも、もっと私たちのつないできた技術や想いを伝えるためには【情報発信】が必要だと考え、ブランドを持つことでそのキッカケを作ろうと思ったんです。

二つ目は、「価値化」
工場として、正直、弱い立場にあったと思っていました。
しかしそれは「必然性」を持っていなかったからではないか?と考えました。品質や納期は今まで通り、いや以上のものを提供しつつ、【ブランド】という顔を作ることで発信し認知を広げ、より価値を高めようと思ったのです。

三つ目は、「お客様との関係性」
私たちは今まで業界の黒子として表舞台に立つことはありませんでした。
そのため、自信を持って一つ一つの商品をお仕立てしてはいましたが、
意識の中では「私たちの関わった商品を手に取ってくださるお客様」の顔を想像することが出来ず、「わからない誰か」の為にモノヅクリをしてきました。お客様の顔を想像できないことは、あと一歩のところで成長を妨げていたように感じていました。
だからこそ、ブランドを通して、直接的に顧客の声を聞きながら、関係性を構築していきたいと考えました。

この感覚は「美容師」の経験があったからこそなのかもしれません。

私が美容師だった頃、カウンセリングを通してお客様のお悩みを解決し、魅力を提案していくことを大切にしていました。
しかし、縫製業界に足を踏み入れてみると、

注文のあった商品を淡々と作るだけの仕事で、そこに物足りなさや違和感を感じていました。

私たちの決断したこのブランディングへの挑戦がSHAKUNONE’を生み出し、
結果的に、常にお客様との関係性を大切にするスタンスは商品づくりにもダイレクトに反映され、それはお客様に魅力的な商品をお届けすることに繋がっていると信じています。

何よりも、今まで様々なフィルターがかかっていた商習慣では経験することのできなかった感動を知ることができました。

とはいえ誰も知らないブランドを買ってくれる人はほとんどいなかった。

甘く考えていたわけではなかったが、それでも予想より厳しい現実を突きつけられました。
それもそのはず。

そもそも誰も知らないんだから。

初年度の売り上げは30万円程度。
ブランドサイトの構築や、材料仕入れコスト。
製造販売コストを考えると圧倒的赤字という結果だ。
正直、箸にも棒にもかからない。

とはいえ諦めるわけにはいきません。
地域のお店に掛け合って少量置いてもらったり、オンラインショップを開設し、SNSやブログを使って情報発信を行っていきました。

そうすると、地域で小さな話題を呼び、
ローカルのテレビ局や新聞社からの取材が入るようになってきたのです。

そこで、新たな挑戦として2017年に新商品開発に向けた資金調達とプロモーションを兼ねてにクラウドファンディングを実施したんです。

一つのバカみたいな行動でキッカケが生まれることもあると知った。

クラウドファンディングの目標は1か月で100万円。
1円でも目標に達しない場合は未達成となるチャレンジ。

周りから、
「それはさすがに無理じゃないか?」と言われた。
「バカみたいなことはやめなさい」と言ってきた人もいた。

ただ一人、妻は違ったんです。

「やるって決めたんならやるしかないでしょ」

その声に背中を押してくれたことには今でも感謝しているし、これからも頭は上がりません(笑)

結果、約1か月の挑戦で、目標を大きく上回る172万円を超える資金調達に成功しました。
2018年にもクラウドファンディングを行ったのですが、120万円強の資金調達を果たしました。

そして、この2回のクラウドファンディングはネクタイに関するプロジェクトとしては目標達成金額全国1位と2位の実績として残っています。

もちろんこの結果は、私の力ではなく支えてくれた支援者やスタッフ家族があってこそのものです。
ただただ感謝。

この「無理だ」と言われた挑戦は、違ったところでチャンスを生み出しました。

有名百貨店からの連絡が何件も入ってくるようになった。

クラウドファンディングの成功からしばらくたってからかかってきた電話から始まりました。

それは、いつかこの場所で売れたらいいな・・・
と思っていた、大阪の有名百貨店からの着信。

さらに、東京日本橋の老舗百貨店からも声がかかり、期間限定ではあるが都市部での出展にを実現することになります。

商品のクオリティをはじめ、
ストーリー性、デザイン性を高く評価してくださってのオファー。

全くのゼロからスタートした私たちは手が震えるほど驚きました。

期間内、私も店頭に立つなど積極的に動いて、お客様とコミュニケーションをとりながら取り組んでいきました。

結果、
ネクタイというカテゴリでは、類を見ないような実績だ。
と、声をかけてくれたバイヤーの方を驚かせることになったんです。
基本的に猪突猛進で必死に取り組んできましたが、少しずつ自身もついてきました。

今でも、リアル店舗での展開依頼は増えていて、オンライン展開だけではできないお客様との関係性の構築や、リアルな声を聞くことを積極的に行っています。

そうして挑戦を続けていくことで頂いた信じられないオファー

とはいえ、全国的にみればまだまだ知名度は低く、
良い言い方をすれば「知る人ぞ知る」ですが、現実では「知っている人はわずか」という現状です。

しかし、その状況をを変えるかもしれない出来事が起きたのです。
日本国内最大手企業から頂いたとのコラボレーションのオファー。

自信と不安の中で、新しい道を模索しながら、少しずつ【ブランド価値】という必然性(武器)を生み出して育ててきたことがこの瞬間を生み出したのだと思います。

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今回の前提はブランドとのコラボです。
ただの下請け仕事の受注ではありません。

互いの意見やプライドをぶつけ合い、そして最大限に尊重し合い、自信をもって市場に送り出せる商品企画が完成しました。

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今までは年間を通して数回のポップアップとオンラインショップを通して、限られた展開しか出来ていませんでしたが、コラボレーションをすることで、常設店舗50店舗以上+オンラインショップでの一斉展開となります。

この取り組みに関しては様々なお声もあるかもしれません。
たしかに、オリジナル展開に比べて、価格面ではより手に取りやすい設定となることは事実です。
しかし、まず今までは認知の向上が最大の課題であり、こうしたキッカケを通して多くの方に知っていただくことができれば新しい可能性も見えてくるのではないだろうかと前向き、いや、前のめりに考えています。

SHAKUNONEという小さな火種に可能性と魅力を感じてくださったTHE SUIT COMPANY様には感謝しています。

コラボ商品のネクタイはは2020年2月28日頃から順次店頭に並んでいきます。

店頭に足を運んでいただき、一度商品を手にり、感じてみてください。

また、合わせてコンテンツ発信用のWebサイトをリリース致しました。

もしよろしければ一度ご覧ください。

https://shakunone.com

 

《コンセプト》

「静かな迫力を感じるこだわり」

 

SHAKUONE’とは

創業から半世紀を迎えた、岡山県津山市にある小さなネクタイ縫製工場の三代目、
シャクモトタツヒロが2015年に生み出したネクタイブランドです。
シンプルながらも深みのあるデザインと、手仕事に頼った確かな技術から生み出されるネクタイは、
都市部の有名百貨店などの出店でも、お客様をはじめ、プロバイヤーからも高い評価を受けている若手のブランドです。
リアル店舗は構えておらず、普段はオンラインショップでの展開が中心になっているのには訳があります。

大切な人を想い、一本一本のネクタイを仕立てていくには、時間がかかります。
そのために、大量生産ができないため流通量は多くなく、限られた期間での出展しか出来ていない希少なブランドです。

オンラインショップはコチラ

ポイント①女性ユーザーの多さ

男性が身に着けるモノとしてイメージが高いネクタイなのにも関わらず、
実際に手に取っていただくお客様の約70%が女性です。
もちろん、こだわったネクタイを求めている男性のユーザーもいらっしゃいますが、
大切な人の為に特別な《ギフト》を贈りたい、という女性に選ばれているのです。

¥10000(税抜)という価格は、一般的なネクタイギフトとして最も選ばれるプライズゾーンであり、
その中でも、仕立ての良さや、ディティールは高級さを感じることができます。
特にネクタイギフトのボリュームゾーンである価格帯に位置していても、支持をされるワケは、
ファクトリーブランドならではのコストパフォーマンスと、積み上げてきたブランドストーリーにもあります。

ポイント②ユーザーの声をカタチにするデザインと素材

とにかく良いものをお客様に届けたい。
その意思を体現するために、マネージャーでもあり、職人でもあるシャクモトが店頭に立ちユーザーの声を聞く活動を
ブランド立ち上げ前から今も続けています。
一般的に作り手は表舞台に出ることはない「黒子」の存在ですが、
今までの商習慣の中で『作り手がユーザーの声を聞く機会がない』ということに違和感を覚えたことから、
常に販売の最前線にも足を運ぶようにしています。
そのことにより、リアルニーズを知ることができ、そこに少しのこだわりとアクセントを加えることで、
より魅力的なネクタイを生み出し続けることができるのです。

そして、ネクタイの『顔』ともいえる生地は、
富士山を眺めることのできる『山梨県の織物職人』と密な連携を取り、生み出しています。
シルクの美しい光沢を活かしながら、ネクタイならではのしなやかさがある美しい生地を使用したネクタイは、
仕立てのプロと織物のプロが居なければできないのです。

男性のスーツスタイルにおいて、彩を加えるとともに、
第一印象を決めるといっても過言ではないほど重要なアイテムであるネクタイ。

ご自身の特別な一本を選びたい方。
大切な人を想って選びたい方。

是非一度覗いてみてください。

ネクタイブランドSHAKUNONE’の公式webサイト、SNS等のチェック&フォローを是非お願いいたします。

公式Webサイト~ ~InstagramTwitterFacebook
オンラインショップ~BASE店

 

 

こんにちは。

ネクタイブランドSHAKUNONE'(シャクノネ)プロダクトマネージャーのシャクモトです。

このたび、バスケットボール男子のBリーグ(B3)に今季参入をしたプロバスケットボールチーム《トライフープ岡山》のホーム開幕戦に向けた決意表明の記者会見が2019年10月1日に行われました。

その際に選手スタッフの皆さんが着用したオフィシャルスーツスタイルのネクタイをSHAKUNONE’が担当させていただきました。

※オフィシャルスーツはinBlueのデニムスーツ
※オフィシャルネクタイはSHAKUNONE’のシルクタイ

今回、スーツはインディゴのストライプ調で、ボタンホールや裏地にまでこだわりを詰め込んだインパクトのあるデザインでした。
さらにシャツも濃紺系で力強さを表現した組み合わせに感じました。

そこに合わせるネクタイのデザインと仕立てを考えた結果、同色系ネイビーで光沢感と同調性を意識して作成しました。

というのも、
スーツがバスケットボールでいうところの、エース選手や、記憶に残るような名プレーだとしたら、
ネクタイは、目立ちこそしないが、「縁の下の力持ち」としてチームを支えるプレイヤーや、隠れた名プレーです。

そういった部分で、スーツスタイルを成立させる力になれるように、あえてスーツのインパクトを最大限に活かせるようなデザインとカラーリングを意識して作成しました。

着用した選手スタッフの皆様をはじめ、会見後に行われたティップオフパーティーに参加された関係者の皆様からも「シックでカッコイイ」と高い評価を頂きました。

それは、トータル的なカッコ良さであって、ネクタイ単体では成り立ちません。
こだわり抜かれたinBlueのデニムスーツがあってこその評価です。

会見やティップオフパーティーの時に、キャプテンの比留木選手がおっしゃっておられました。

「私たちはプロとして、子供たちの憧れにならなければならない。だから、普段の生活も引き締まった行動をしないといけないし、人の目に触れる時(試合会場の出入りや、試合以外のオフィシャルの場)では、身なり、立ち居振る舞いから高い意識を持っていなければならない」

そして続けてこう言われました。

「経験不足なチーム、ネームバリューの無い選手たちで本当に結果が残せるのか?と言われることもありますが、このチームで、このメンバーでこの優勝できると、全員が信じています」

こういった言葉の一つ一つに、プロフェッショナルの意識を感じて、震えました。

そのプロフェッショナル意識には、プロフェッショナルの仕事で応えなければならないと再認識しました。

まだ創設から間もないチーム。
我々も岡山から全国に発信をし始めたばかりの小さなブランド。

挑戦者として共に挑んでいきたいと感じました。

 

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限定期間、限定地域での展開になっております。
オンラインショップも展開させていただいておりますので、遠方のお客様は是非一度をオンラインを御覧ください。
Yahoo店~   ~BASE店

 

 

 

まだまだ暑い10月。

11月まで延長クールビズをされる方や、通年軽装をされる方がいらっしゃいますが、一応クールビス期間は終わりネクタイ解禁となる時期が来ました。

とはいえ自由。
会社のルールの範疇やご自身の判断でネクタイを楽しんでいただければと思います。

 

さて、2019年9月25日~10月8日までの2週間の間、
ジェイアール名古屋タカシマヤでネクタイブランドSHAKUNONE’を展開しています。

9/26・27と私も店舗に行かせていただきましたが、思わぬ感動に出会うことができました。

というのも、東京や大阪では展開した経験があったのですが、東海地方での展開は初めてで、本来名古屋の方からすれば「SHAKUNONE’って何?」という状態が当たり前だと思っていました。
なので、「よし!ゼロから名古屋の方に知っていただくぞ!」という気持ちでいたのですが、良い意味で裏切られました。

実は、オンラインショップをご利用いただいているお客様が名古屋に多く、会いに来てくださる方がすごく多かったんです。
以前購入していただいたネクタイを着用してご来店くださったり、
前から知っていたけど、やっぱり本物を見て買いたかったとご来店くださったり、
お土産までいただいたり・・・

ちょっと涙が出そうになりましたが、タカシマヤのエスカレーター前で泣くわけにもいかないので堪えました。

もちろん、SHAKUNONE’をご存じないお客様にも選んでいただきました。

商品に自信があるのはもちろんなのですが、
たくさんの有名なブランドに囲まれていると、どうしても「知名度」の部分で劣等感を感じてしまっていました。

でも、そんな気持ちを吹き飛ばすような温かさに包まれた名古屋の二日間でした。

私は岡山に帰り、次は東京出張の準備をしています。

 

ジェイアール名古屋タカシマヤでの反響は大きく、商品の追加もさせていただきました。
機関は10/8までとなっております。

お近くの方は是非足をお運び頂き、SHAKUNONE’に触れてやってください。

 

遠方の方はオンラインショップもご利用いただけますのでご覧ください。

また行きたいな、名古屋。