某番組で、クールビズを題材にしたコーナーがあったのを拝見しました。
街頭インタビューから始まり、スタジオでのセッションみたいな感じだったのですが、
街頭インタビューはリアルな声でした。
肯定派
・暑い時期だから、軽装になって楽だ。
・結ぶ手間が省けたから嬉しい。
・父の日にネクタイを考えていたけれど、暑いから別のものを考えている。
否定派
・だらしなく見える
・男性の魅力が減少する
・華がない
といったところでしょうか。
スタジオに戻って、クールビズ対応商品という名目で。結ばずに簡単に使えるネクタイや、裏地がスマホ拭きに使えるような、便利グッズのようになったネクタイも紹介されていました。
そんな機能、ユーザーは求めているの?
というのが率直な感想でしたね。
本来の意味や、なんやらは置いておきましょう。
女性目線から見た、結ぶ姿や緩める姿がセクシーだ!みたいな話も横へ置いておきましょう。
私はネクタイに便利機能は必要ないと思っています。
ネクタイは男性を魅力的に演出するための一種のアクセサリーです。
女性がイヤリングをしたり、ネックレスをしたりする感覚を想像してみてください。
便利ネックレス。高機能イヤリングなど、ユーザーは求めているのでしょうか?
求めているとすれば、名探偵なんちゃらのような、身体機能を増強したり、声が自由に変わる変声期だったり、そんなところでしょうか。
ファッションの一部としてあるはずのネクタイが便利アイテムになりますよ!と言うことには違和感を感じてなりません。
確かに、高齢であったり、身体の不自由によりネクタイが結べないという方に向けて、簡易的に着脱が可能なネクタイがあったり、用途によってその力を発揮するものがあってもそれは良いことだと思っています。
時代に合わせた商品づくりは必要なことかもしれません。
対応していくことも企業としては必要なことなのだとは思います。
ただ、的外れにネクタイの本来の使用用途を変えていくことには違和感を感じてしまいます。
ネクタイが必要ない時期もありますし、ネクタイを必要としない人たちも当然おられます。
当たり前ん結んでいた時代からあえて結ぶ時代に移り変わってきたからこそ、変わらない部分や貫きたいプライドがあります。
本来の意味や、目的を忘れてしまいがちな状況が今のネクタイ業界ではないでしょうか。
2005年からのクールビズ。2011年の東日本大震災。
クールビズには拍車がかかり、多くのネクタイに関係する業態は苦境に立たされましたし、それは現在進行形で続いています。
私たちも逃げ出したくなったり、目をそむけたくなるような現実は目の前にたくさんあります。
耳を疑うような理不尽なことだってあります。
それでも本来の自分の想いを忘れてしまうと本末転倒です。
ビジネススタイルも、ライフスタイルも多種多様な現代において、それでも変わらす本来の魅力を伝えることが私たちのミッションだと考えています。
SHAKUNONEのネクタイはスマホを拭くものでもありません。
洗濯機でも回してほしくありません。
本来の姿でありのままにお届けしています。