ネクタイ工場で日々ネクタイを作る日本一若いネクタイ職人、笏本です。
ネクタイの良し悪しやスペック差は一見するとわからないものです。
サイズの差さえあるものの、基本形状は変わりません。
それは作っている職人である我々が一番よくわかっています。
技術的には専門のノウハウが必要なのですが、構造自体はシンプルなものだと言えます。
ですが、シンプルな構造だからこそ、手を抜いてしまうと商品に直接影響するようなことにもなりかねないので、妥協は許されません。
そんな中で、ネクタイの作り方には何種類かあるのですが、
大きく2種類あります・
・オーソドックススタイル
・セッテピエゲ
まずオーソドックススタイルは、一般的に皆さんがよく目にするネクタイの仕様です。
説明不問級のTHEネクタイです。
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次にセッテピエゲです。
別名。セブンホールド、七つ折りとも呼ばれるネクタイです。
生地をたくさん使い、一枚の生地を折りたたみ作る、最もクラシックな作り方だと言われています。
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基本は裏側の見た目と内部構造の違いです。
高級でクラシックな作り方であるセッテピエゲは長年、通好み、高価格帯商品としてラインナップされてきました。ネクタイ発祥の原点に近い、柔らかな質感と風格は他のネクタイとは違う魅力があります。
魅力的な商品である一方、風合い重視の商品であるため、形状の安定性などが損なわれることと、通常の倍以上の生地を使用することでの販売価格が高くなってしまうというという点において、嗜好品としてのネクタイになっていたように思います。
そこで本題である、emon仕様とは何かというお話です。
私の立ち上げたネクタイブランドSHAKUNONE‘が世界で初めて作ったネクタイの製法です。
写真をご覧いただければお分かりになると思いますが、左がemon仕様のネクタイです。
emon仕様とは、裏側をまるで着物の襟合わせのように作ることから、衣紋という言葉から来ています。
洋文化から発症したネクタイに和のテイストを含んだネクタイです。
裏側をずらしただけではないのか?という声もあるでしょうが、その効果は大きなものがあります。
通常ネクタイは平面で捉えられがちです。機械的に作った商品はペタンコで、いかにも平面構造です。
ですので、ある程度の厚みがあるネクタイの方が品があるように見えるのです。
私が仕立てるネクタイはオーソドックスな商品でもソフトプレス製法で生地の柔らかさや質感を残すように作っていますが、emon仕様はさらに生地を使い、ネクタイの顔になる部分に一番生地の厚みがくるように作っています。
そのことにより、通常よりも立体感が生まれ、ネクタイとシャツの接しているエッジ部分に影ができます。
よりフワリとした質感に仕上がり、高級感と特別感と、品を演出します。
手作業での柔らかな質感を残しつつ、芯をきっちり使用することで形状の安定、セッテピエゲにとも少し違う風合いを醸し出す和テイストの製法になります。
今まで、当たり前で、これしかないと思われていたネクタイの製法に新しい価値を提供できるのではないかと思っています。
実際、クラウドファンディング、実際の店頭販売などでは、多くのお客様に感動していただき、共感をいただいています。
ネクタイを作る職人として、当然ネクタイを提供していますが、私が提供したいのは、そのネクタイを通して結び手である方がより魅力的になることです。
ただ、決まり事だからネクタイをする。
なんとなくネクタイをする。と言うことではなく、結び手をより魅力的に、華やかに演出するパートナーとして居続けたいと思っているのです。
私たちの送り出すブランドは大切な人への大切なプレゼントに、そして、男性が自分絵のギフトとして選んでいただけるようなネクタイをお仕立てしています。
是非一度、商品もご覧になってみてください。
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