たくさんのイベントに回らせていただきながら、たくさんの人に出会って多くのことを考えさせられているこの頃です。
台風ので電車ストップなどもおこって大変だった阪急メンズ東京での展開も終了し、
新橋でのイベントも本日最終日です。
10/16までは、そごう神戸7階紳士服フロアで展開させていただきておりますので、お近くの方は是非お越しくださいませ。
さて、よく聞くのですが、メイドインジャパン!メイドインジャパン!とよく言っていますが、
そもそも、メイドインジャパンの魅力って何なのだろうと、改めて考えています。
販売に立って私が商品説明をしている時に、別のお客様が会場にお越しくださり、店舗スタッフのおばちゃまが対応してくださっていました。
凄く笑顔も素敵で好感度のもてる方で、お客様にも丁寧な説明をしてくださっているのですが、
第三者がSHAKUNONEのネクタイの商品説明をしてくださっているのを聞いて違和感を覚えました。
・「メイドインジャパンで高品質な商品ですよ」
・「職人の手づくりですよ」
・「そこに居るのが作り手の笏本さんです」
ありがとうございます。
ブランドや商品コンセプト、こんな方にお勧めしてほしい、と事前にお伝えさせていただいてはいたのですが、
メイドインジャパンの括りになると上記の説明の一辺倒になってしまいがちでした。
・メイドインジャパンの魅力=高品質、、、だけなの?
確かに、丁寧なモノづくりや高い品質は自信を持っていいと思うし、嘘ではない。
ですが、高品質プッシュは如何なものなのだろうか。
仮にも百貨店で販売されている1本¥10000のネクタイが低品質なわけがなくないか?
もっと、商品やブランドのコンセプト部分を説明した方がお客様には伝わるものがあるのではないでしょうか。
・職人の手づくりなんですよ、、、だから何だ?
職人の手づくりです。と言葉を終わらせてしまうのはなぜだ?
何のために職人の手づくりをしているのか、手作りだからどう違うのかを説明するべきだろうと思う。
・職人はあの人です!!は迷惑になっていないだろうか?
個人的には作り手の話を聞いたりするのは嫌いではないし、むしろ好きな方です。
販売する為の一つの手段として言ってくださっているのでしょうし、お客様も興味を持ってくださっている時はほんとありがたい。
しかし私自身は、実演をしている時以外は、あまり作り手本人であると言わないようにしています。(言った方が売れるのかもしれませんが、、、)
作り手であるからこそ、商品をまず見てほしいと思うんです。
その商品を魅力的に感じて頂き、購入を決めてくださった方には、「私たちがお仕立てした商品を選んでくださりありがとうございます」と伝えます。
「えええええーーー」となるとこつらも嬉し恥ずかしになるのですが。
先に伝えてしまうと、「買わなきゃいけない感」「断りにくい感」「なんとも言えない感」を抱いてしまわれる方もいらっしゃるのではないかと思いますし、商品に対して素直な意見もいただけない可能性が高いと思うからです。
接客が不満だったと思っているから言っているのではなくて、そうした説明や意識から気づけたように、一般の販売員の方でもあまり深くは説明できないということです。
商品知識をべらべらと話すことが良いわけではないと思いますが、いい勉強になりました。
メイドインジャパンは高品質だ、良いものは売れる!というものでもありません。
私が思うメイドインジャパンは
そこに関わる「ヒト」「感性」「環境」だと思うのです。
日本だからこその、ヒトの繋がりや、育った環境、育まれた感性から生み出されるものがメイドインジャパンであり、高品質だということはその結果なんです。
伝えるべきは高品質じゃなくてもっと違うことなんじゃないかな。