「ねじる」「絞める」を何百・何千と繰り返し使用されるネクタイは、衣類の中でも強い耐久性を求められる一方、着けている人を表す見栄えも重要な要素となります。
昨今は生産の合理化や自動生産の確立、機械の発展などにより、大量生産によるコストダウンされたネクタイが世の中に多く送り出されています。
しかし、本来のネクタイが持っている「着けやすさ」「触り心地」「形の綺麗さ」が失われつつある今。
SHAKUNONE(笏の音)は昔ながらのネクタイが備えていた魅力を引き出すための昔ながらの王道の製法、人の手に頼った一本一本を大切に仕上げています。
斜め45度の角度で裁断することにより生地のロスは多いですが伸縮性に優れねじれも少ない仕上がりになります。
隠しループと言われる糸を仕込むことで伸縮性と耐久性が向上し、長く愛用できます。
成形時、エッジにアイロンをかけないことによりソフトなボリュームが生まれ首元に立体感を演出します。
職人による手作業は、生地の裁断前から始まります。
生地をカットするラインを専用の定規で引いたうえで裁断し、縫製や芯付けなど、ミシン等の機械に頼ることはあっても、その機械を操作するネクタイ職人がいなければ、まともなネクタイはできあがりません。
また、絹を素材に使っているSHAKUNONE(笏の音)は、デリケートな製造工程が求められます。
通常はネクタイを作るほぼ全ての工程に対し、機械による自動化が可能ですが、SHAKUNONEのネクタイは縫製後の生地の芯入れも昔ながらの機械を使い、手作業で一本つづ行われます。
その機械は数十年前のドイツにまで遡る必要があるため、メンテナンスも一苦労。
しかし、いいネクタイを作るためには職人も機械もどちらも大切なのです。
京都、山梨の国産絹織物を使用しています。
低速織機で織られたネクタイ生地は通常の生地より高密度に織りあがり、ソフトな質感と光沢を生み出します。SHAKUNONEを仕立てる為には老舗機元の職人の技術と感性も欠かせません。