コロナが縫製工場を殺す
縫製工場が危ない!新型コロナウイルスに工場が殺される!
縫製工場が危ない。
これは今に始まったことではありませんが、新型コロナウイルスの世界的流行の影響で、加速度的に危機的状況に陥る工場、路頭に迷う職人たちは出てきます。
アパレル縫製業だけではなく、多くの業種業態で同じことが起きていることと思いますが、縫製工場にフォーカスを当てて書かせて頂きたいと思います。
縫製工場の基本的利益構造
縫製工場はOEM生産を行っているところが多く、一般的に言う下請け企業が多いのが現状です。その利益構造は以下の通りになります。
月の売り上げ=受注数(日/生産可能数)×単価×営業日数
そして、多くの場合の単価設定が高単価の仕立て品ではなく、一定の数量をこなすことが前提に設定されたものです。
いわゆる、薄利多売の利益構造になっているのです。
薄利多売と言っても、常時ある程度の余力が残るだけの利益率を出せているのであれば良いのですが、現実的にはそんな状況はなく、その月を超えていくだけで精一杯で、どれだけ苦しくても漕ぎ続けなければ倒れてしまう「自転車状態」だというのが、一般的な下請け縫製工場の現実です。
さらに、受注数さえあれば良いというのも違い、縫製業は他業種に比べ自動化ができておらず、技術面から見ても人の手に頼らざるを得ない部分が多く、人に手に頼る以上、一日の生産数には限界があり、もちろん24時間体制で生産できるような状態にもありません。
薄利に加え、売り上げの天井が決まった状態での経営が楽ではないことは言うまでもありません。
工場に1か月仕事がなかったらどうなるのか?
先日出された「緊急事態宣言」で、店は休業し、町は活気を失い、消費は減退しています。
収束の見通しも立たず、先が見えない状況では、元受け側からの発注も期待できず、自ら仕事を生み出せない〈受注依存体質〉の縫製工場は一か月、いやそれ以上に仕事が確保できないなんてことも容易に考えられます。
月の売り上げを支払いに回しながら自転車を漕ぎ、十分な利益を残せていない縫製工場としては、フラフラしながらでも進んでいた自転車を取り上げられてしまった状態になってしまうわけですから、数か月後ではなく、今この瞬間の経営に直結する危機を迎えることになります。
仕事がないにも関わらず、固定費はかかり続け、赤字も赤字、大赤字を計上しなければなりません。
余力がある方もいらっしゃるのかもしれませんが、多くの縫製工場は危機的状況を回避できるほどの蓄えを持っている工場は皆無と言ってもいいでしょう。
そのため、金銭的体力が底を尽き、返済見込みが立たない借り入れもできず、悲しくも倒産していくする縫製工場も少なくはないと思います。
それでもやらなければならない。
私たちも例外ではなく、そんな縫製工場の中の一つです。
今は国難。みんなが闘っています。
強く思っているのは、「コロナに負けたくない」ということです。
今できること、やるべきことを考え、未来を見据えて取り組んでいくべき時でもあります。
現実を受け止めて、前に進んでいけるかどうかは、自分自身行動によって変わります。
今諦めて腐るのか、行動するのかを考えていくことができれば、今までにない何かができるかもしれません。
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