SHAKUNONE7周年のお知らせ。
7周年のご挨拶
平素は格別のお引き立てを賜り、ありがとうございます。
株式会社笏本縫製が運営をしておりますネクタイブランドSHAKUNONE(シャクノネ)は2022年9月5日をもちまして、7周年を迎えることになりました。
右も左もわからないまま、2015年9月5日に地元のお店で販売をはじめさせていただいて以来、皆さまのご支援があったからこそここまで続けてこられたのだと深く感謝しております。
これからもお客様にお喜びいただける商品づくりに日々精進してまいります。
今後ともご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
また7周年にあたりまして、会員登録をしてくださっているお客様には9月末までポイント7倍キャンペーンを実施しております。
さらに、ピーターラビット™デザインのネクタイをリリースします。詳細はあらためてお知らせをいたしますので、楽しみにお待ちください。
SHAKUNONのネクタイは、一本ずつ職人の手に頼って仕立てています。同じデザインのもの作り続ける方が簡単です。効率重視で生産することもできます。もしかしたら、「古くさい」と言われるやり方なのかもしれません。しかし、どれだけ時間がかかっても、新しいデザインに挑戦し、手仕事でしか出せない風合いにこだわり続けています。一部定番のデザインもありますが、「いつでも新しい発見をしてほしい」「特別な一本を届け続けたい」という想いを大切にしています。
ブランドが生まれた話
創業から半世紀。ご依頼のあった商品のお仕立ての仕事だけを行うだけのいわゆる下請け工場でした。アパレル業界・ファッション業界は、一見すると華やかに見えるかもしれませんが、製造工場は若手も育っておらず斜陽産業となっています。本来一番近くに感じなければいけないはずのお客様の顔も見えない状況。誰のために自分たちの仕事があるのかわからなくなっていた職人さんたちのモチベーションは下がってきていました。環境を変えるためには自分のアイデンティティをきちんと世の中に示すことが必要。そう考え、お客様との接点をもち自社の価値を高めて発信していく意味でも、2015年に自社オリジナルブランドSHAKUNONE’を立ち上げることになりました。
家業を継いだ話
工場も技術も事業の継承を行えない環境になっています。私も元々は家業を継ぎ気は全くなく、高校を卒業してからは美容師をしていました。しかし、とある日に数年ぶりに家業と真剣に向き合うことがあり、そこで改めて家業の凄さと厳しさを肌で感じました。そして、自分の生まれ育った背景には家業の存在がある。こう感じたコトから家業を継ぐ決意をしました。しかし「私の代でつぶす。だから継がないで。」と母から頼まれました。きっと背負わせたくなかったんだと思います。それでも僕は継ぎました。だって、ずっと僕たちのために戦ってきてくれた母。その目は、まだ生きていたから。なら僕もたたかおうと決断しました。親の心子知らずでもこの決断を正解にするのが僕の役割だと思っています。だからこそ掲げた理念が『お客様に喜びを。作り手にめいっぱいの幸せを』なんです。
視覚に障害を持ったお客様とのお話
ずっと不思議だった。いつも電話で注文くださるお客様。なんでネットじゃないんだろう?と思ってた。デパートの催し場でお会いしたときに理由がわかった。白い杖をつきサポートをされながら歩いてる。視覚に障害がある方だった。思わず「なんでいつもウチを選んでくださるんですか?」と聞いたところ、「目が見えていた時からネクタイが好きなんです。カッコイイから。今はもう”デザイン”も”色”も誰かに説明をしてもらわないとわからないけど、生地や縫製の良さは人一倍わかるんです。だから選んでいます。今日はどうしても作り手さんに会いたくて来ました」と答えてくれた。作り手として、もう、泣くしかありませんでした。
総理大臣にネクタイを結んでもらった話
”できるわけがない”と言われた夢。『いつか総理大臣にも結んでもらいたい』ブランドをはじめたばかりの時に話し合った夢。田舎の町工場から、6年間、毎日コツコツと積み上げてきました。そして先日、ステキなご縁があって総理大臣に結んでもらえたんです。“想いと継続“が夢を叶えました。ちいさな町工場にだってできます。
出る杭は打たれたきた…
ちいさな町工場の作ったブランドの認知が広がってくると、挑戦や成長に対してよく思わない人たちもいて、露骨に嫌な顔をされたり嫌味を言われたり、「あまり目立ってると…」と話が来ることもありました。そういった声に触れるとめちゃくちゃ悔しかった。仕事がなくなって干されるんじゃないかと怖かったです。でも、「それオモシロイね。一緒にやろう」とポジティブに声をかけてくれる仲間とも出会えるようになります。まさに今回のコラボレーションの話がそうです。それぞれの正義のなかでお仕事をしていると、立場上ぶつかってしまうこともあります。ただ、足を引っ張り合うのではなく、如何に成長していけるかが重要なんじゃないかと、心底おもいます。
努力が必ず報われるわけではないけれど…
よく、「努力は必ず報われる」と言われます。もちろんそう信じたいですし、そう思わなければ前には進んでいけません。ただ諦めなかったからといって夢が叶うわけないんです。大人になるにつれて痛いほどわかってきますし、たぶんみんな気付いています。悔しいけど、 自分の平凡さが心底イヤになって、たくさんの人が挫けていきます。それでも引けない時がくるんです。そのときは大ぉきく深呼吸をして『諦めなかった人だけが夢を叶える』と声にだして、もう1日だけ続けてみるようにしています。その積み重ねが、いろんな素敵な出会いや経験を呼び込んでくれたし、こういった大きな一歩に繋がっているんだと思います。
ネクタイができるまでの動画も見ていってください。