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2018年9月4日
 

産地=作っている場所
と捉えるのであれば、私たちの工場を構えている場所も産地になります。

 

ですが、一般的に使われる《産地》というのは、特産品を生み出す地域的な扱いのことが多いのではないでしょうか。

 

そういった面から考えれば、SHAKUNONEを送り出す工場のある岡山県は産地とは言えません。
業界に長くいらっしゃる先輩方に話を聞くには、弊社がある岡山県津山市が日本で一番西側のネクタイ工場になるらしいです。
岡山県には同じようにネクタイを生産する工場は弊社を合わせて2社。
ちなみに、仲良くさせて頂いているその工場さんは弊社の生産規模の倍近くはある工場です。
岡山県にもたったの2社しかないんです。

 

話を戻しますが、食品関係になれば、その土地の風土や環境で美味しく実る作物といえば理解ができます。

ですが、産地だから、特産品だから的なノリで今後やっていくには限界があるのではないでしょうか。

特産地として切磋琢磨して業界を支えてきた志や技術は尊敬に値します。

実際に私たちのブランドSHAKUNONEの生地を織っていただいている機屋さんも、日本一のネクタイ生地生産量を誇る山梨県の機屋さんです。

その機屋さんと組んでやろうと思ったことは結果論で、決して「産地だから」といった理由からではありません。

 

お付き合いをさせて頂いている中で、信頼性があり、何よりフィーリングが合う機屋さんが結果的に産地であったというだけです。

とにかくSHAKUNONEが信頼を置いている機屋さんの素晴らしい所は、
具現化能力と提案力が高いという点にあります。

もちろん生地の質の高さ、ネクタイにお仕立てした時の美しさと結んだ時の感覚は経験してきた中でもトップクラス。
そのことに加え、新たな商品提案をするのにこんなデザインを起こしたい。
こんなものが創りたい。という要望に対して、それ以上の結果や提案をしてくださる所に惚れています。

イメージを伝えても、ニュアンスの違いや捉え方の違いなどはよくあるものです。
それを一本の糸からカタチに起こしてくれるセンスと技術力の高さ、またそれを培った技術は素晴らしい。

しかも、その機屋さんは一匹狼的な気質で、産地の組合などに入っていないらしいのです。
機屋さんは、
「伝統的なものを身に着けたいと思っているお客さんがどれだけいるの?伝統的で素晴らしい技術でも、カッコイイと思ったり、魅力的だと思ってもらって、身に着けたいと思えるようなネクタイじゃないと意味ないじゃん」

とおっしゃるのです。

先述したように、産地=特産品 的な考えを強く持ってしまっていることは、
「こうあるべき」「これが当たり前」「伝統的な○○」みたいな固執を生みがちです。

守るべき伝統や技術は当然あってしかりですが、その場に立ち止まって叫んでみても意味をなさないこともあります。

現に、ジーンズの産地は岡山県(児島)というのは比較的有名ではありますが、
ネクタイ生地の産地が山梨県に存在するということをどれだけの人が知っているのでしょうか?

この仕事をしていなかったらきっと私も知ることの無かったことだと思うのです。

 

プライドを持つことは必要なことですが、

単に産地だからイイ!!という意識は、動きを鈍らせる一つの要因になることだってあり得るのだと思ます。

「コンセプト=産地は素晴らしい」と言っているのと同じように感じます。

 

その点、私たちはこのブログで書いている内容の「産地」では決してありません。

山梨や京都といった生地の産地でもなければ、縫製職人の集結する地域でもありません。

 

そのため「産地」としての固執が全くないので、常に行動を起こしています。

今までは閉鎖的な面が強くあり、昔からの流れのままに商品提供をしているのが通例だったように思います。
それが当たり前だったからだと思うのですが、本当にそれがただしかったのかという疑問はもっています。

 

どの売り場に行っても、メーカーさんや機屋さん産地の方々などの作り手側の人が店頭に立っているコトなんてありません。
畑違いだからと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、

まずは現状を知ることをしなければならないのではないでしょうか?

What you see is what you get!(目に見えているものがすべて。そのものずばり。)
という意味の言葉ですが、

 

どんなに過去の話をしてみても、それが固執になってその場から動けなくなるのなら意味はありません。

 

今を、自分の目で見て、声を聞いて、感じることで変わるコトもあると思うのです。

 

ネクタイに限らずですが、産地の《こだわり》は大切にしていくべきものであるという一面も理解できますが、
それが《こわばり》になって壁を作ってしまっているのであれば体質改善をしていく必要はあるのではないでしょうか。